鈴木彩子。ビーイング系に代表されるさわやかで当たり障りのない音楽が全盛だった90年代前半から中盤にかけてメッセージ性の強い歌詞を激しく叫ぶように歌っていたシンガー。ドラマの主題歌やCMに彼女の曲が使われたこともあるのでご存じの方もいるかもしれない。精神的にあっちの世界に行ってしまった90年代後半は痛々しい曲が増えたし、再起不能とまで言われた交通事故を起こしたりと色々とあって、21世紀に入ってからは音楽界から身をひいていたのだが、数年前からインディで活動を再開している。ちなみに、何度かの改名を経て現在はSAICOと名乗っている。
実は私は鈴木彩子時代も含めて彼女のライブは初体験。初めて生で見るSAICOはやっぱり美人だし格好いい。昔と変わらぬ力強くも優しいハスキーな歌声も最高だった。今回は前半はアコギのみのアコースティックセットで後半はバンド入りという内容。セットリストはこんな感じだったと思うが自信はない。
〜アコースティック〜
1.Color
2.Melody
3.夜
4.アイスクリームマン
5.やわらかに ゆるやかに
6.ループ
7.VOICE〜明日への滑走路〜
〜バンド登場〜
8.世界は静かでこんなに静かで
9.有罪
10.あと少し(新曲?)
11.新曲(?)
12.Cereal
〜アンコール1〜
13.この道の上
〜アンコール2〜
14.あの素晴らしい愛をもう一度
一見してわかるのは新作「Numb」からの曲が「夜」と「世界は静かでこんなに静かで」のたった2曲だけということ。これは正直ちょっと期待はずれだった。せっかくいい曲があるんだからもっとやって欲しかった。
しかも、他の曲も事前のリクエストで選ばれた「VOICE」とアンコールのおまけ的な「あの素晴らしい愛をもう一度」を除けば全てサイコに改名後の曲。中期のメッセージ性とポップな音楽性を兼ね備えた頃の曲が好きな私としては非常に残念だが、まぁ最近のライブはいつもこんな感じのセットリストみたいなので仕方ないかな。
前半のハイライトは「アイスクリームマン」〜「やわらかに ゆるやかに」と「VOICE」。「アイスクリームマン」と「やわらかに ゆるやかに」は生で聴くとアルバムの何倍も良い。「9-nine-」と「サイコ」の激動期(?)のアルバムにも良い曲があったんだと再認識した。「ループ」で「ララララ〜」ってメロディを観客が合唱したとこも良かった。
そして、「VOICE」。もう言うことなし。髪を振り乱して心の底から声を振り絞るように歌うSAICOの姿は神々しくてただ聞き惚れた。
バンドが登場しての後半は選曲がちょっと微妙。「世界は静かでこんなに静かで」は結構好きだけど、それ以外の曲は・・・。う〜ん、悪くはないんだけど曲のスタイルがねぇ・・・。
アンコールではステージにケーキが運ばれてきた。この日のライブは「BIRTHDAY CHANNEL」と銘打たれており、みんなでハッピーバースデーを合唱。そして、「この道の上」。こーいう曲が今のSAICOに合ってるんだろうな。
どうやら予定ではこの曲で終わりだったみたいだが、まだ始まって1時間半も経ってない。はっきり言って物足りない。他の観客も同様だったみたいで客電が着いてもほとんど誰も帰らずアンコールを求める拍手が鳴り続けた。5分以上経って再びSAICOが登場。すでに機材を片付けた後だったので生ギターと生歌で「あの素晴らしい愛をもう一度」を歌って和やかな雰囲気でライブ終了。
ちなみに、恐らく私が最年少だったんじゃないかと思えるくらい観客の年齢層は高めで圧倒的に男が多かった。90年代初頭に10代後半だった人が多いのかな。
2008年04月05日
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